3/18 新しい走り 「400mの入りをイメージした加速」
3/18 (水) @織田 *快晴
menu : 200*2 + 250 r=20,25min
time : 200(1) 23.3
200(2) 計測ミス
250 29.06
コロナウイルスの影響
コロナウイルスの蔓延により、大学側から部活動の自粛を求められた。
3月の陸上はまるっきり変わってしまった。
一生に2度しかない春合宿のうちの一つと、3月いっぱいの全ての合同練習がスッキリ消えてしまった。
学校のウェイトルームはしっかり閉鎖し、学校のグラウンドを使うと、今は使用禁止だから、と追い出され、メディシン投げすらできない。
当然のようにモチベが下がった僕を誰が責められよう。
合同練習は、屁理屈のごとく自主合練と名前を変えてゆるく行われるようになった。
こういう時だから、最低限何をしなくちゃいけないのかを真剣に考えるようになる。
・股関節周りの筋肉の弛緩
・足首周りの筋肉の弛緩
・合同練習をまじ集中してこなすこと
・体幹周りの筋トレ
・堕落しない食事と睡眠
せめてこれだけは、と思っているが、実際全部できているか、と言うとそうではない。
体幹周りの筋トレについては週2回やるかどうかだ。情けないことこの上なし。
自主合練が11時から始まるため、昨日も25時まで起きていた。
モチベが下がった時の手当
モチベーションが下がった時は、応急処置として、ドリルのみの自主練をやることが挙げられる。
一切きついメニューじゃないし、1時間やそこらで終わる。
疲れてきたり、腹が減ったり、飽きてきたらやめれば良い。
テーマを持ったり、動画を撮ろう、と意気込めばやる気がますます上がる。
怖い。怖すぎる
今日のメニューは200m2本と250m。
いざスタート位置に着くと、これがなんとも怖かった。
200mに恐怖を抱く時なんて、複数本こなした後半の、体が回復してないのにもうスタートする時くらいだった。
300mに緊張してもいいけど、200mに緊張するとは、、
フルスロットルで走る回数が減ると、思ってもいなかったところに弊害が出たのだ。
いずれは120mにすら緊張するかもしれない。あれは別か。
急いで作る。新しい走り
だが、結論から言って、この緊張のおかげで新しい走り方を思いついたので良しとする。
スタート位置に着いて、約30秒の間、今から走るタータンをぐるっと見渡す。
バーチャルの自分にそこを走らせる。
今すぐ最適解を見つけないと地獄を味わう、そんなギリギリの状況こそ新しい走りは見えてくるのだ。
1回コースをなぞって、「できた」と言う。
そう言うと、周りは言う。
「もう作ったのか (笑」
今日の走り方
新しい加速を発見した経緯
正直に述べて、疲れたくなかった。
頭痛くなるのは嫌だ。きつい練習はゴメンだ。
きつく無い加速っていうのは、間違いなく400mの最初の加速に他ならない。
ここで、ちょっと興味深い話をしよう。
雨の中の200mの面白い話
雨だから、と軽い気持ちで走る
3/14の練習の話。
雨 & 人数が7人 という極限状態ゆえ、メニューは40秒間走3本から200m2本に上書きされた。
雨の中走るのは嫌いじゃ無い。どうせタイム出ないから。緊張しにくい。
そう思って走った200m1本目。想定通りの何も得られない走りをした。
雨の中200mのスタート地点に戻るのは嫌だったので、2本目は400mのスタート地点から出ることにした。
400mのスタート地点に立つと、今から走る200mを、400mの最初の200mの気分で走りたくなる。
加速からバックストレートの走りまで、そっくりそのまま400mを再現した。
速く走ることなど諦めている。
400mの最初200mの切り抜きが最強だった
そしたらなんと、思った以上に快適に、ブレーキなく走れたのだ。
あくまで感覚の域を出ないことは承知だ。
それでも、一つだけ確かにわかったことがあった。
「雨の中の200mは400mの最初200mの切り抜きで走ると楽で速い」
雨の中の走り方など発見してどう意味があるのか。
その時は深く考えなかった。
その記憶が「400mの最初の加速をすると楽に走れる」といつの間にか改変され、今日、それを思い出した。
流石に、400mの最初200mの切り抜きで走るとせっかくの200mを無駄にしてしまう。
そう思い、せめて400mの加速だけでも取り入れようと思った。
これが、新しい加速を発見するに至った経緯だ。
新しい加速
「400mの入りをイメージした加速」
概要
400mのバックストレートまでの加速のイメージ。
ゴリゴリに力を入れるわけじゃ無いけど、バックストレートの時点では確実にトップスピードに乗っている、そんな加速。
いつも通り、姿勢を低く保つことや地面を押すことなどは考えない。
強いて言うなら、前に進むことは考える、くらい。
加速区間は短すぎちゃいけない。
50mやそこらでトップスピードに持っていこうと言うのはきつい話だろう。
せめて70m、なんなら100mを費やしても良い。
レース内の配置
再度、今日の200m、250mの加速距離をまとめておく。
少しの客観性
もう少し、この新しい走りに客観性を持たせよう。
まだ今日の練習のビデオが共有されていないので、タイム的なことは言えない。
この加速において、70~100mは加速区間として取っている。
そのうちラスト10m付近では、中間疾走infinityに移行させていく。
加速区間終了時に、そのレースにおける100%の速さに持っていく。
意識すること・してはいけないこと
感覚的な話より、何を意識して何を意識しないかをまとめた方が良さそうだ。
意識すること
・400mの最初の加速のイメージ
・楽に、きつい加速はしたく無い
・前に進みたいってこと
・だいたいどの辺まで加速区間をとるか
意識してはいけないこと
・低姿勢、地面を押すこと
・足の引き上げとかピッチ、ストライドをどうしようとか
・この辺で顔を上げるとか
ここまで加速しよう、は悪
意識することの中に、「だいたいどの辺まで加速区間をとるか」と書いたが、注意が必要だ。
ここまでで確実に加速を終わらせよう、と言う意識は、時に、いや、多くの場合、力みや小さな動き、過剰な緊張をもたらす。
これは悪でしかない。
加速区間というのは、流動的に確保されるべきで、その瞬間の体調や回復具合、集中具合などで、動的に決まる。
つまり、真の加速距離なんていうのは、走り終わらないとわからないのだ。
走り終わって、このレースの加速区間はここまでだった、というのが正しい。
レースで緊張しない方法
以前、精神論的に緊張しない方法をまとめた。
これは、あくまで本番に適用しやすい。
じゃぁ、練習の時はどうすればいい?
練習で緊張する人って案外自分の周りには少ない。
例えばある人は、中学以来、走ることに緊張したことがないと言う。
また、周りの多くの人は、聞いてもだいたい緊張してないと言う。
練習の時、異常に緊張する
自分くらいかもしれない。
タータンに上がるその寸前に、心拍数が急上昇し、走りたくなくなり、舌の上がカラカラになり、時には両耳に何かが詰まったように、ほとんど周りの音が聞こえにくくなる。
人の字を手に3回書いて飲み込むやつは幾度となくやってきた。効果は見られない。
友達と話していても、メニューが近づくにつれて、話が頭に入らなくなり、だいたい無口になる。
サングラスをかけると少しは緊張が和らぐが、焼け石に水だ。
ここまでくると、一種の病気かもしれないが、そんな自分にも、緊張を和らげる方法がある。
どうでもいいや今日なんて。って思うこと
今日の練習はどうでもいいや、って割り切ること。
タイムなんて望まない。立派な走りも、何も得られなくたっていいや、と。
きついのは嫌だから、楽にやりこなそう。
ただやる気レスになるだけなら、本当に無気力な人間に変わっただけで終わる。
そうじゃない。
重要なのはじゃぁ、てきとうに走るにはどうするかってこと。
後ろを向いて走るとか、そう言う話じゃ何も解決しない。
確信はないが、少なくとも「400mの前半みたいに走る」と決めると楽に走れる。
精神的にもすごく楽になるし、実際、楽な走りができるようになるのだろう。
極論、例えば、300m+200m+100mの最後の100mの時に、「400mの最初の100mみたいに走ればいいや」って思えば、急に不安や責任感やらから解放され、こなしやすくなるようなものだ。
スポーツ全般に言える考え方
自分が目標とするもの、だいたいの場合それは大会だろうが、それに対して部分的なトレーニングを重ねていく。
それが練習ってやつだが、時には、積み上げる練習ではなく、逆算的な練習をすると良いかもしれない。
具体的な話、400mを走るために、300mを練習で走り、得られたことを400mに適用する、というのは、積み上げ的だ。
逆に、400mの走った感覚や、400mで意識してきたことを300mに適用して練習をこなすのが逆算的な練習だ。
逆算的な練習は、フィードバックの分析に他ならず、得られることが多い。
400m選手へ
この記事の、もしかしたら一番重要なことかもしれない。
ありとあらゆる練習を400mのスタート地点からやってみたらどうだろう?
これを提案すると、面倒だからと拒否られることが多いのだが、僕は信じて疑わない。
間違いなく、スタート位置を本番そのものにすれば、違ったものが得られるし、そのバリューはとても大きいと。
土の上で走ってばかりいるより、タータンで走った方が得られることが多いのは当然で、それと全く同じ話をしている。
毎回とは言わない。
でも、スタート地点を400mのそれに合わせることが、ものすごく価値があることは自明として良いのではないか。