Cork

大学生スプリンターの考えすぎる練習日誌

どこにでもいる大学2年生の短距離練習日誌

7/26(金) 僕がメディシンを投げる理由

7/26(金)学校

 

 

 

GC)蒸し暑い。夜は少し雨が降った

PC)両足の指先が痛い。おとといの150のせい

 

メニュー

昼)ウェイト 

ベンチ 40*10 50*10 65*7 80*1(0)

クリーン 50*10*3

放課後)加速

メディシン投げ フロント&鉛直投げ(計40?)

スタブロ加速練 はじめ20~30m * 5

 

ウェイト

足乗せベンチ

ベンチプレスがだいぶ安定して重量が上がるようになってきた。リストラップのおかげで手首を痛めることもない。65がまだ10回はできないかなって感じ。足を台に乗せて80やると簡単に上がったけど、全く筋肉に来ている気がしなかったので、しっかり床についてやったら、全然上がらなかった。

 

すごいアーチの作り方とそのタイミング

背筋に結構きた。背筋というより、背中の上部半分って感じ。なんかつりそうな感じ。やばい負荷がかかっているイメージ。腰ベルトをしても位置が低すぎて意味がなかった。アーチというか、腰を浮かせる時、もしくは腰を浮かせている状態で重りを持ち上げている時に、一気にくる。これを解消するために、重りを下ろす時は腰は浮かせず、持ち上げる際に(正確には胸につくあたりでちょい早めに。)腰を浮かせてアーチを作る。こうすると、メリハリができて、アーチの効果がより出る。しかも、背筋かわからないどこかを痛めることも少ない。さらに、ベンチを始める前に、両足を床につくわけだが、この際に、なるべくベンチの横でかつ、頭に近い方に足をつくようにする。何をしているかというと、アーチを作っている時、つまり腰を浮かせているときに、より高いアーチを張れるように、足を近づけて、ブリッジの状態を再現できるようにセッティングするということ。これをするだけで、アーチが強靭なものになり、パワーが格段に上がる。

 

クリーンの猫背

前回発見したことを早速実践してみた。スタートポジションでしっかり前を向くこと。やはりこれだけで安定性とパワーが全然違う。ウェイトが楽に持ち上がる。今回は慣れてきたということもあり、50kgからスタートした。10*3というセット数にどんな意味があるのかはよくわからない。それでも、10回やることで、クリーンの本質というか本番的なものが見える気がするし、3セットくらいやらないと、研究材料として使えないのが現状。しっかり横からビデオを撮ってもらいながらやることで、一回あたりの効率を高めた。前回よりも猫背が解消された気がした。ここでいう猫背とは、ウェイトを持ち上げて、だいたい胸の前くらいにきたところで、若干体が丸まってしまう現象のことで、それがだいぶ和らいだ。怪我のリスクの低下が期待される。

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猫背は改善された

クリーンとリズムの発見

クリーンをやっていると途中で面白いことに気づいた。自分は前々回の発見により、重りはしっかりと下まで下げるようにしている。これにより、パワーがしっかりと伝わる。

クリーンは1回目は簡単に持ち上がるが、セット内で後半にいくにつれて、だいたい7回目くらいから、きつくなっていく。これは、握力の問題かもしれない。でもそれだけでない気がする。つまり、もしかしたらパワーポジションが、回数を重ねることで、微妙にずれているのかもしれない。後半にいくにつれて、パワーを加えるタイミングが若干遅くなっていく。さらにパワーを加える時間が長く伸ばされている気がする。撃力が撃力で亡くなっているのだ。そもそも陸上の加速のために行なっている。加速時の接地はベクトルの向きとパワーの大きさとそのタイミングによって定まり、パワーの大きさは、時間が短ければ大きくなる。SSCにも基づいている。クリーンでタイミングがずれたり、無駄に長くゆっくりとパワーを加えるようなトレーニングをしようものなら、それは本末転倒で、何をやっているのだかわからない。

そこで、今日発見した内容だ。簡単に言えば、リズムをつければ良いということ。自分の場合は、床につくクリーンをやっているから、重りが床につくそのタイミングをポイントにしている。ほんの少しだけ勢いを残した状態で床につける。するとガチャンという音がする。もちろん勢いよくやってはいけない。この音がすると同時に、スタートポジションを一瞬見直して、勢いよく持ち上げる動作に切り替える。すると、膝の前を通り過ぎるタイミングが大体決まってくる。そこで毎回パワーを短い時間加える。

 

楽なクリーン

今回の30回の試行の中でも、うまくできたクリーンが何回かある。それらでは、疲労に関係なく、重りに一瞬軽いパワーを加えるだけで、シャフトがすんなりと上まで上がる。これらに共通していたのは、別に力を短い時間に込めることを意識していたわけではないということだ。たしかに結果そうなったが、決め手となったのは、加える力のベクトルと言える。残念だが、今のところ手で引くベクトルがメインかもしれない。いずれにせよ、しっかりと進行方向に(鉛直上向きに)力を加えることが大切なのだ。そんなこと当たり前、と思ったら動画を見て確認すれば良い。体が折れ曲がっている状態では、案外力を加える向きが前方向だったりする。しっかりと真上に加わっていないだろう。

 

メディシン

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3kgメディシン(小)


 

有言不実行な人間にはなりたくない。クリーンの後は、授業を挟んだのち、メディシンボールでしっかりと実践に近い動きをトレーニングした。メディシンと流しを組み合わせたなんとなくなアップをしたのち、練習として鉛直上投げを10本ほど行った。

 

メディシンとクリーンは同じ

メディシンの鉛直上投げはまさしくクリーンと同じだと言える。ベクトルも、大きな筋肉を使ってパワーを生み出すことも。もしクリーンと共通するところが他にもあるとすれば、前回のクリーンの発見、スタートポジションで前を向いて尻を引くこと、もメディシンで使えるのではないか?即試してみた。驚くべきことに、まさに予想通りだった。前を向いて尻を引いたスタートポジションからのメディシン投げは、すごく安定した。メディシンの悩みである、腕を使ってしまう、っていうのが解消された気がする。もちろん腕は多少使う。それでも大部分を体幹部で賄うことができた。これは怪我のリスク低下にも繋がるし、練習効果も上がる。

 

そう考えると、うまくいかなければ腕を使ってしまうこと、使う筋肉群、加えるベクトル、スタートポジションのポイントなど、メディシン鉛直上投げとクリーンは似ているところが多い。やはりメディシンはクリーンを走りにより近づけたものと言って良い。

 

 

新しいメニュー

メニューでいつもやっている練習は、メディシンを前に投げたり後ろ向きで投げたり、左右向いて投げたりしている。

 

今日はより加速に近い動きを再現するために、メディシンを前投げ(フロント)したのち、そのまま前に飛び出し、20mほど加速する練習をした。途中で動き確認のために鉛直上投げを何本かやったが、基本このフロント投げからの加速練(以下「メディシンダッシュ」と呼ぶ)を15本ちょい行った。

 

まさに変形ダッシュ

メディシンダッシュはまさに変形ダッシュに他ならなかった。投げた瞬間、両手が同時に前に伸びる。そして飛び出れば、両脚一緒に地面を蹴る。一瞬ケノビの姿勢になる。そこからダッシュでするわけだから、走りのフォームを作るまで一瞬時間がかかる。この状態から加速の姿勢を作るのは難しい。やってみればこれが変形ダッシュそのものだと気付くだろう。

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両手両足が伸びきった状態から加速しなくてはいけない



メディシンの重さはなんの意味があるか

3kg(大) 3kg(小) 4kg(小)の3つのメディシンを投げ比べてみた。それぞれ3本ほどメディシンダッシュして、メディシンの重さがどう影響を与えるのか確かめた。

 

部ではメディシンは3kgが女子で4kgが男子が使うものという風潮がある。重ければ負荷が上がるという発想だ。たしかにメディシンを使った腹筋などでは重さと負荷は比例するかもしれない。ただ、メディシンボール投げはそう単純じゃなかった。結論から言って、メディシンの重さを変えることで、練習そのものが別のものになった。

 

例えば、同じメディシンダッシュをする時、3kg4kgでは状態の起こされ方が異なる。4kgの方を使うと、その重さと慣性ゆえ、低い姿勢で飛び出すことができる。また、より勢いよく一歩目を踏み出せる。それに対し、3kgでは勢いが少ない分、一歩目を丁寧に出すことができ、スタート時のフォーム確認に繋がる。大きなメディシンを使えば、ふんわりとした感覚を得られ、スタートから加速までの流れがメディシンに影響されずらく、自分の走りをすることができる。

 

 

メディシンダッシュの課題

4kgほどのメディシンを使ってメディシンダッシュを行ったり、3kgでより低姿勢を決めようとしたりすると、体が潰れることがある。というか多い。一歩目から加速全体にわたり、接地足が必要以上に曲がってついてしまい、俗にいう腰の低い加速の状態になる。これは何もメディシンに限ったことでなく、スタブロを使った練習でもそういうことはよく起こる。自分もあるし、友達もそれでつまずいたり、転ぶ人もいた。スタート時に安定して潰れることなく加速するにはどうすれば良いだろうか?もしかしたら、「飛び出し角度」の視点で練習をすれば、そのヒントがつかめるかもしれない。今後に期待しよう。

メディシンは始めたばっかしなので、ここからもっと練習に取り入れて、研究を続けたい。

 

 

スタブロ練

大学記録の持ち主が隣にいる中、スタ練を行った。さすが練習が違って、左右の接地のタイミングの細かなズレに着目して練習していた。過去に撮った動画と、今の動画とった動画を同時再生するアプリを使って練習していた。そういう動画の検証方法も真似していきたい。

 

顔の向きが姿勢を決める!?

面白い発見があった。今更何を、というような内容だが、きっと信憑性があると思う。簡単に言って、加速中に顔を上げて前を向こうとすると、体が起き上がる、ということだ。

 

もう少し正確に言おう。加速中に、疲れてきたりして、もしくは加速区間が終わって、前を向き始めるタイミングが必ず存在する。前を向こうと思ったタイミングがそのちょい前あたりから、体は起き上がり始めているのだ。きっと、顔を前に向けようとすると、首の筋肉と連動している背骨に沿った筋肉が引き延ばされるかどうかして、体全体が起き上がるということだ。大切なことは、顔を前向けば体が起き上がることと、顔を前に向けるよりも先に体が起き上がるということ。そのせいでか、なかなか顔の向きと体の起き上がり具合を結びつけるのは難しいのかもしれない。

 

この事実自体は、なんとなくは感じていたし、トップスプリンターの加速を見れば明らかだろう。

疲れてくると、ベクトルの調整が難しくなり、地面を斜め前に押すのではなく、地面を上から押し付けることしかできなくなる。とにかく押そう押そう、とすると、顔が前に向いてくる。体も起きてくる。きっとその姿勢が一番地面を押しやすいんだと思う。

 

この前の200で体がすぐに起き上がった裏には、顔の向きも関係しているのかもしれない。

 

加速で体が起きるワケ

前回の反省とまとめれば、

 

long練習で体がすぐに起き上がってしまうのは以下のような要因がある。

 

・加速が低姿勢すぎる。スタートの姿勢から低い

・加速中にすぐに顔を前に向けてしまう

 

加速の出来

悪くなかった。わりかし低姿勢を保って加速できた気がするし、地面をしっかりと押せていた気がする。もう少し練習してから、スタ練については深く考えていこうと思う。

 

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