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大学生スプリンターの考えすぎる練習日誌

どこにでもいる大学2年生の短距離練習日誌

8/1(木) 接地とはなんなのか?

8/1(木)

 

 

 

GC)暑い。昨日ほどではないけど蒸し暑い
PC)小指は当たれば痛い。胸にまだ筋肉痛

 

接地理論を振り返る


今日から接地理論を新しく作っていく。その前に今までの接地理論を振り返ろう。


高校2年からはCGCピラミッドという、重心位置を崩すことでエネルギーを得て走る走法を開発した。結局、それはあまりに局所的なところでしか使えないことが1ヶ月後にわかり、その理論は一時的に廃止した。

 

大学に入ってから、G接地理論を開発した。福島を訪問したときに、ポンピュン走法をドリルを共に教わり、それと坂練習や平地でのドリルを通して作った。重心の真下につくことの大切さとそのための方法、重心の真下につかないとどうなるのか、重心の真下につかないとどういうフィードバックが返ってくるのかをまとめた理論だった。

 

ここ最近、自分の中で接地を見直す必要が出てきた。国公立での400の走りをさらに速くするため、まずそれに再現性を持たせるためだ。とにかく楽な走りを追求し続けている。楽な走りの大部分は接地の改善で獲得されることがわかってきた。さらに、重心の真下に足をつくのではいけないという意見もいただいた。ここら辺で、改めて接地理論を作り直したいと思う。全く新しい理論を作る。今までは既に存在した概念や、言い伝えをもとに理論を組み立てていたけど、今回は違うアプローチをしたいと思う。

 

練習から得られた感覚のフィードバックと、それを動画などで客観的に分析した、そんな実地的なものを根拠に組み立てていく。つまり、実際の走りから、自分にあった接地理論を作っていきたいのだ。

 

昨日の練習は200+(150+150)*2。二本目の150はラスト100が感覚的に素晴らしかった。三、四本目の150はラスト100の接地がひどかったことが、小指の爪が剥がれていることから読み取れた。その三本の動画、合計60秒足らずの動画をもとにまずは理論の足場を作っていきたい。この理論に、今後の練習から得られたものを元に更新していく方向で行く。

 

動画じゃよくわからない 

 

わからないことだらけ

まず、最初に悲しまなくてはいけないことがある。動画を見て接地位置を考察するのは不可能に近かったのだ。動画には撮影角度やブレ、その他いろいろな要因で、接地位置などを細かく考察するには荒くなってしまっている。

 

そもそも重心とはどこか?力学的に考えるなら、体のありとあらゆる微小体積に働く重力が、一点に働いていると考えられるような点。大雑把に捉えるなら、だいたいおへそら辺?それがよくわからない。重心がどこにあるのかわからないのに、重心の真下かどうかなんて判断しようがないではないか。片足立ちしたときに支えられる点?傾けていったときに体が倒れるタイミングから測れば良いのか?それがわからないので、少なくとも今は、接地と重心の関係性については何も言えない。

 

接地位置は同じだった!?

動画を見る限り、150は三本とも、全て接地から接地までの時間は変わらなかった。だけど、いくつか気になったところがある。

腕振りや体のねじれ具合の一致から、ほぼ同じタイミングであると推測される二つのシーンを切り抜いてみた。その結果、ブレーキ作用のある接地に関して、驚くべき発見があった。

 

下の写真が、左側が良い接地、真ん中と右側が悪い接地の画像。

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接地位置は胴体に対して、ほぼ同じなのだ。動画で確認できる限りでは等しいといっても良い。

 

接地位置は同じだったけど、その時の逆脚の位置が違っていたのだ。ブレーキ作用がかかっている150の方は、引き付けができている。

 

薄くして重ね合わせた画像の方が悪い接地。

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もし今から述べることが本当なら、足の引付けを考え直さなくてはいけなくなる。
つまり、ブレーキ作用のある走りとない走りは、共に接地位置は同じで、違ったのは重心の位置だということ。

 

接地位置は同じで、重心位置が違った!?

先ほど述べたように、重心がどこかわからない。なので、てきとうなことは言えないけど、それでも体の重い部分の位置関係で重心位置も変わってくるというのは推測つく。


足の引付けができたいる方の走りは、大腿が、引付けができていない走りよりも前にくる。ということは、全体てな重心が前に来る。すると、まるで走り幅跳びの踏切のような、一瞬足をつっかえ棒にした状況が出来上がる。これがブレーキになっているのかもしれない。

 

下の写真は重心を通る線(重力の作用線の延長)

悪い接地は、まさに走り幅跳びの踏切のような接地?

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確かに、もしそうだとしたら、昨日の反省と合致する。というのも、誰かを意識したり、競ったりする事で無理やり回転数を上げたときにブレーキ作用がかかった。足を前に前に回そうとして、シザーズ(挟み込み)のタイミングが微妙にずれて、ブレーキ作用のある接地になってしまったのかもしれない。

 

挟み込みのタイミングがずれてブレーキ作用のある接地になった?

 

今まで重心の位置に対して接地位置を考えてきたけど、逆かもしれないのだ。接地に対して、重心の位置がずれていたのかもしれないということだ。さらに、ブレーキ作用のある走りは、体全体に対する接地位置の問題だと思っていたけど、もしかしたらそうではなく、その体の中での大腿の位置が大切になのかもしれない。大腿の位置がブレーキを作り出すというのは、それすなわち挟み込みや引付けのタイミングがブレーキを生み出すかもしれないという事だ。

 

さらに、後脚の引付けは、遅れなければ早ければ早いほど良いと考えられてきた。もちろん極論はダメだが、それでも人が走る上では、なるべく早く引付けた方がいいと思われてきたけど、もしかしたら、早すぎるといけないのかもしれない。

 

動画分析に時間をかけすぎた


今日は17秒の動画を分析するのに2時間ちょいかかった。得られたものはそう多くはない気がしてならない。この前も思ったように、動画鑑賞に時間を費やすのは効率が悪い。走りの動画は、思い出のアルバム程度に捉えた方がいいのかもしれない。


15の写真に、それぞれ両足の足首と膝にマーキングをした。頭の耳のところにもマーキングをし、耳のマークが重なるようにそれぞれのマークを重ね合わせれば、足の軌跡がわかると考えたのだ。マークするのには相当時間がかかった。いざマークし終わって、重ねよう、と思ったときに、そもそもの体の大きさを揃えなくてはいけないことに気がついた。しかし、胴体の長さで大きさを揃えるには限界があることを知るのにそう時間はかからなかった。この方法はやめた。

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もっとアナログな方法で、画像をプリントアウトして、穴でも開けたりトレーシングペーパーで写し取った方がマシなのかもしれない。それか、以前入れたOpenposeを使ってもいいかも。深層学習による画像解析で骨格を割り出せば、動画自体に骨格を映し出せる。それをやるにはGPUが足りなすぎて、すごく時間がかかるけど、走っている画像から骨格を出力することはやったことあるから、いつか動画でも試してみたい。

 

とにもかくにも、動画で何かしようっていうのには限界があるし、得られるものも少ない。時間だけが浪費されるので注意が必要だった。