Cork

大学生スプリンターの考えすぎる練習日誌

どこにでもいる大学2年生の短距離練習日誌

8/2(金) クリーンとプルと後悔

8/2(金)

GC)異常に暑い

PC)胸の筋肉痛が少しだけ残る。右足首に違和感の予兆?

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クリーン 50kg*10*4

 

クリーン

クリーンを行なった。今日は特に腕にきた。50*10*2が終了したところで、左右の上腕屈筋群がパンパンにパンプアップした。クリーンの途中も、7回目あたりでその疲労が強くきて、クリーンのパフォーマンスに影響を及ぼした。握力が大きく低下した。50*10が苦しかったのはおそらくその影響。腕を使いすぎ。

 

クリーンを行う上で、必ず注意されることは、腕を使わずに大腿周辺の大きな筋肉群の完全伸張によるパワーを使え、と。その考えからすると、腕の筋肉(上腕屈筋群)がパンプアップすることは良いこととは言えない。でははぜ腕を使ってしまっているのか?

 

原因は二つあると考えられる。いずれも今回のウェイトから導き出されたものだが、一つは(ファーストプルと)セカンドプルで腕の筋肉を使っているということと、二つ目はサードプルがうまくできていないということ。

 

クリーンはそもそも3つのプルからできていることは有名だ。ファーストプルとして、ハイクリーンなら、膝の前までシャフトを持ち上げる動作のこと。セカンドプルは、膝の前を通過するシャフトにパワーを伝えて、胸の前まで持っていく動作のこと。サードプルでは、トップに来たシャフトの下に体を潜り込ませること。

下の写真は、今回のクリーンの連続写真。わざとファーストプルを極端に短くして行なった。

 

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動作とプル



セカンドプル

 

セカンドプルが上手くないとはどういうことか。スポーツにおいて力を決める要素は、ベクトルの向き、ベクトルの大きさ、タイミングの3つである。今回はベクトルの大きさを考えたい。

 

パワーの源が上半身と下半身の大きく分けて二つある。ハイクリーンにおいては、そのパワーは臀部から大腿、下腿を通した筋肉群の完全伸張によって生み出されるのが望ましいのは自明だ。なるほど確かに上半身、腕の筋肉も使わないわけではないが、そこの寄与が大きくてはいけないのだ。

 

セカンドプルが上手くないと、上半身のパワーを使おうとする。その結果、上腕屈筋群や背筋群に過度な疲労が来るだろう。

 

今回、50*10*2,3セット目は下半身の筋肉からパワーを得にくかった。4セット目で特に意識して、スクワットやデッドリフトのような力の入れ方をしたところ、楽に持ち上がった。重々しい動きにはなったが、腕や上半身の力に頼りにくくなった。下半身からパワーを得ることを意識すれば良い。つまり、これに関しては意識の問題でどうにかなるのかもしれない。

 

@サードプル

サードプルが上手くいかないとどうなるのか?

下の写真はクリーンのシャフトの軌跡を連続写真で追跡したものである。

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明らかにわかることとして、シャフトがトップに来るまでは垂直に移動しているが、トップ、つまり胸の前かちょい上くらいまで来たところで、シャフトを体側に引き寄せている。これは、サードプルが上手くできていない証拠である。シャフトは理想を言えば常に垂直方向に動くべきである。トップまできたシャフトに対して、下に体を潜り込ませる動作(サードプル)ができていないとこのように、無理やりシャフトを自分の方向に引き寄せる羽目になる。手首を返している状態で、50kgもの重りを引き寄せれば、それはもちろん上腕屈筋群に来る。

 

サードプルは、意識をすると少しは改善された。しかし、体をシャフトの下に潜り込ませすぎると、最悪体勢を崩して大事故につながりかねない。トップポジションで脚を多少左右に開くことで、重りをそこまで挙げなくてすみ、さらに体勢を低くくできるので、サードプルを上手く成功できるかもしれない。なるべくシャフトに力を加えずに。自分の体だけをシャフトの下に潜り込ませられる方法を模索しなくてはいけない。

 

サードプルの理想は、シャフトが落下する寸前に体を入れること。一瞬の無重力状態を利用する。自分のクリーンは、一瞬だが落下状態がある。約3~4cmのこの落下の間に体を潜り込ませたい。

 

下の写真はクリーンを横から見て、その高さの変化を観察したもの。

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最後の局面を拡大すれば、若干の落下があることがわかる。

 

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後悔してもしょうがない

ボディービルダーの筋トレ動画を見て再度学習する必要がありそうだ。とりあえず今日のクリーンで得られた課題はこのくらいかな。50kg*10*4は初めて行なった。周りの友達が50kgをアップとして使用している中で50kgのクリーンを行うのは、少なからず何か感じるものがある。ただ、フォームをしっかり作るという自分への言い聞かせで、40kg50kgほどの重さでクリーンをやり続けてきた。実際、そのウェイトの重さの違いには、自分に責任があった。

 

後悔はしてもしょうがない。

自分は1年の冬、つまり筋トレをするシーズンでそれをサボっていた。筋トレに関する思い出が何もない。友達が数人でトレセンに行っているのをただ見ていた。自分の中に、ウェイトトレーニングは一人でやるものだ、一人でやった方が集中できるといった考えがあった。それに加え、今更途中から、自分も筋トレ一緒に行っていいかなんて言えなかった。つまらないプライドが邪魔をしていたのだろう。だから、冬にウェイトをまともにやった記憶がない。その点で、ウェイトでは周りに遅れを取っている。周りというのは、自分の部内でもそうだし、他大学合わせて、同じスプリンターの中でもだ。

 

ずっとその後悔が胸の中になる。何らかの形で残っている。ただ、どっかの偉人が言っていたように、失敗はない。次に繋げることで、自分が後悔に値すると思っている過去に意味づけをすることができる。今、自分をウェイトに熱中させ、トレセンに脚を運ばせる、その背中を押しているのは、冬何もしなかったという思い。この思いで突き動かされている今の自分が、いつの日かその思いを忘れて、それでもトレセンに行きたくなるような、そんな自分になっていることを望んで、今日のクリーンの反省は終わりにする。