Cork

大学生スプリンターの考えすぎる練習日誌

どこにでもいる大学2年生の短距離練習日誌

9/29 全8大会の400mのラップは面白い事実を示してくれるようだ

9/29 (日) 

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

まとめ

 

前半200と後半200のスピードの差が小さい方が400は速い

 

ラスト競れる環境を作ることがとても大切

 

後半が速いと400が速い

 

前半200出しすぎると落ち具合Δも大きくなる

 

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

 

ラップタイムを求めてみる

 

面白そうなことをしている人がいた。

この一年間の仲間の400mのいくつかのラップタイムをまとめていたのだ。

その発想はなかった。

 

深夜2時。自分も400mのラップを分析してみることにする。

 

大会動画から、ラップタイムを計測。

200m地点は、各レーンに実線があり、ラスト80m地点には点線が存在するので、そこの通過タイムから求めてみた。

 

 

 

f:id:ryutaromiya:20190929043608p:plain

 

面白いのが、だいぶタイムがバラバラなこと。合計タイムは安定して速くなっていっても、ラップタイムは安定することを知らないようだ。

 

差分

 

 

差分とは、前半200と後半200の差、つまりスピードの落ち具合。

 

差分は全体的に減少していく傾向にあり、1.5s から 2s に収まっていく。

しかし、差分が極端に小さい時がある。国公立予選、三工戦、27大準決勝だ。

 

いずれの試合も、(国公立予選は記録がないが)、はるやさんと競って抜いたり、前3人をラスト追い上げて抜いたり、と、ラストの直線で前と競り、その結果差を縮めたり抜いたりした試合だ。

 

この差分とフィニッシュタイムはどう関係があるのか?

 

差分と合計タイム

 

f:id:ryutaromiya:20190929043619p:plain

 

 

見にくいので、フィニッシュタイムから40sを引いたものと、前後半の200の差分(Δ)を比べてみる。

 

 

f:id:ryutaromiya:20190929043614p:plain

 

 

オイラーの公式も美しいかもしれないが、上のグラフも負けじと美しい。

 

差分Δは間違いなく、合計タイムと関係している

 

差分Δは、あくまで前半200と後半200のタイムの差である。

 

つまり、下のグラフでいうと、オレンジの点と青の点、その各点の差でしかない。

 

f:id:ryutaromiya:20190929043605p:plain

 

それがなぜこれほどにも関係しているのか。

 

f:id:ryutaromiya:20190929043614p:plain

 

これは、

 

前半200と後半200のスピードの差が小さい方が400は速い

 

という、単純で、しかし驚くべき事実を示していることになる。

 

差分はレースによる 

 

単独のデータで見てもよくわからないのだ。

 

差分Δはバラバラなのだから。

 

f:id:ryutaromiya:20190929043623p:plain

 

バラバラという事実もまた面白い。

 

つまり、差分Δの大きさに別に実力とかレースプランとかそこまで関係ないのかもしれない。

 

同じ組みに誰が走るか、ラストで相手と競れる環境にあるか、そういった偶然としか言えない要因によって決まっているかもしれないのだ。

 

だから、

ラスト競れる環境を作ることがどれほど大切なのか

わかるだろう。

 

差分と前半200の 

 

ここで、差分Δがもつもう一つの関係を見ておこうか。

 

当たり前に思えることは、現実では当たり前ではない、なんて話はよくあることだ。

 

でも、400のラップタイムは、当たり前が当たり前に起こることを示した。

 

400mにおいて、「前半飛ばしすぎると、ラストバテて落ちる。」なんて簡単に想像つくだろう。

 

残念だが、それは本当かもしれない。

 

 

落ち具合(差分Δ) と 前半200のタイムの関係を見てみようか。

 

f:id:ryutaromiya:20190929104820p:plain

 

折れ線の方が見やすい。

 

f:id:ryutaromiya:20190929105137p:plain



 

ここで、各グラフを取り出してみる。

 

f:id:ryutaromiya:20190929104517p:plain

前半200のグラフを反転させて、適切に拡大縮小する。

 

f:id:ryutaromiya:20190929104513p:plain

 

どうだろう?

 

前半200と落ち具合のグラフに相関が強く存在することがわかる。

 

しかも、片方のグラフを垂直方向に反転させているから、これはつまり

 

前半200出しすぎると落ち具合Δも大きくなる

 

という、いたって普通で、残酷な結果を示している。

 

 

前半200 と 後半200 

 

 

前半200mと後半200mについては、やっぱり単独で見てもよくわからない。

 

タイムが一方的に減少傾向にあるかもよくわからない。

 

 

f:id:ryutaromiya:20190929043558p:plain

f:id:ryutaromiya:20190929043537p:plain

 

f:id:ryutaromiya:20190929043554p:plain

 

ただ、それらを二つ並べたら、少しだけ見えてくるものがある。

 

f:id:ryutaromiya:20190929043605p:plain

 

後半200  と フィニッシュタイム

 

僕はこの8回の大会で、毎回自己ベストを更新し続けてきたことを前提に聞いてほしい。

 

つまり、前半のタイムは別に、400が速くなったところで相関があるようには見えない。

 

でも、後半のタイムは相関がありそうではないか?

 

上のグラフの、青い点は、その配置や変化に意味がなさそうだが、オレンジの点は、全体的に下がっていっている。

 

 

これを先ほどの「差分が小さければ400が速い」という結論と結び付けられることに気づくのは容易だ。

 

結論、あくまで「僕に限った話」

 

400が速くなると後半が速くなる

後半が速くなると400が速くなる

400が速くなると後半落ちなくなる

半落ちないと400が速くなる

 

のいずれであり、おそらく

 

後半が速いと400が速い

 

という、信じられない単純な結論に至るのかもしれない。

 

それでは、後半について見ていこうか。

 

後半200 の内訳 

 

後半200のうち、200-320と320-400の二つに分けて考える。

本当は200-300,300-400で比べたいのだが、動画からそれを見いだすのは至難の技だ。

 

 

f:id:ryutaromiya:20190929043541p:plain

f:id:ryutaromiya:20190929043550p:plain

 

やはり共に減少傾向にありそうだ。

 

f:id:ryutaromiya:20190929043545p:plain

 

 グラフの4番目の点が毎回少し高い(タイムが遅い)のは、単にそれが決勝で、疲れていたからというそれだけの理由だ。

 

前半の大会では、200-320 と 320-400 の差が大きいが、後半の大会ではそれが安定してきている。

 

これが、自分にとってちょうど良いスピードだというのか。

 

 

 

そろそろ疲れてきたので、分析は終わりにしよう。おやすみなさい。